3.06.2009

笑顔を絶やさずに。

今週、ふたつのハプニングがあった。
運が悪ければ、事故になるか、生活場所を奪われてしまうところだった。
どちらも大事には至らず、平穏な毎日に戻ることができている。

その最中で、わたしの心に平常心と笑顔を保たせてくれたのが、
舞台は、hawaii。
鮮やかな色の服に屈託ない笑顔が可愛いルーシーは、
父親の誕生日の当日、朝食を摂りに馴染みのカフェへ向かう。
そこでルーシーに一目惚れしたヘンリーは、彼女に声を掛ける。
翌日もここで、という約束をしたふたり。
そして翌日、ヘンリーはルーシーのテーブルに座るが、
ルーシーは「向こうへ行って」と知らない素振り。
彼女は、交通事故に遭って以来、前日のことを忘れてしまう
短期記憶喪失障害を抱えていた。
ルーシーの障害を知り、ヘンリーは毎日彼女に愛を告白し、
ふたりは毎日恋におち、毎日ファーストデートをする。

というのが、ざっとのあらすじだ。
脚本によくありがち話、先の読める展開だし、
いかにもこれはCGだっていう箇所も多々あるが、
この映画に惹かれたのは、
hawaiiの大らかさと優しさで満ちているところだ。
本当のhawaiiはもっと大雑把な印象が強いが、
それでも全体的にあの雄大な大地と、人々の優しさが溢れている。

ルーシーの父親と弟は、事故以降の1年間、
ルーシーと一緒に毎日父親の誕生日を祝い、
彼女に今日がいつなのかを悟らせないよう根回しをしている。
ルーシー本人に事故のことを認識させないのは、個人的に反対だが、
健気なまでの家族の心遣いが、じんわり染みてくる。
もちろん、ヘンリーも。
毎日彼女と恋に落ちるため、あの手この手を使って彼女の気を振り向かせる。
そこでキーなのが、やはりユーモア。
ユーモアですべてを乗り切ってきたかのようなヘンリー、
そしてそれに答えるルーシーの笑顔。

ルーシーを演じたのは、ドリュー・バリモア。
ドリューが、これまためちゃくちゃキュートなのだ。
肩肘張っていない、いかにもhawaiiのロコガールの顔つき。
本当はもっと日焼けして黒いのがロコだけれど、
そんなのはどうでもよくなるくらい、いつも笑顔がキラキラしている。
ヘンリー役のアダム・サンドラーも髪が短くてジャック・ジョンソンのよう。

きっと撮影時、スタッフもhawaiiの大地からパワーをもらっていたんだろうな。
そんな気が滲み出ている映画だ。

ルーシーのように、
いつでも、なにがあっても、どんなときも、
笑顔を絶やさずにいよう。
そう心に想った。



原題:50 First Dates
2004  USA